2024-02-01から1ヶ月間の記事一覧
この本は経路積分について知りたくて買った本です.機械学習のダイナミクスの解析でも時々経路積分を使った方法が出てくるので基礎的なことは知っておく必要があります.この教科書はかなりわかりやすく書かれているとはいえ,物理に寄りすぎていていまいち…
情報理論において画期的な進展があり,それが本で勉強できるということで評判になっていた本書を買ってみました.ただ,表面的に情報理論を知っているだけの自分のような人間にはぱらぱらと読んだだけではどこがすごいのかいまいちわかっていません. ただ,…
この本の入手経路は忘れてしまったのですが,個人的にお世話になった訳者の伏見先生ご自身が所持されていたものが私のところに回ってきた可能性が高いです.古い本で,中の紙も劣化が進んで特に周辺部の日焼けがすごいです. 計算機実験は FORTRAN がベース…
今はすっかり深層学習に取って代わられた感がありますが、この本が出たころはバイオインフォマティクスもカーネル法が全盛でした。津田さんとJP Vert さんたちが編集したこの本はある意味その集大成だったのかもしれません。 井手さんがカーネル本の書評で「…
論文になるような研究というのは多少なりとも直感に反するパラドックスのような現象を発見してそれを説明したり解決したりという側面がある気がします。まあ極あたりまえというようなことをちゃんと実験計画を立てて立証するということも重要な研究だと思い…
甘利研にいた時代には赤池先生の仕事についてはあまりよく知りませんでしたし、甘利先生自身の赤池先生に対する評価もそれほどすごいという感じではなかった気がします。ただしその後統数研の方々とつきあっていくと、赤池先生はすごい人だったというような…
機械学習や統計の話をしたり、共同研究なんかでよく出てくる質問の一つがサンプルサイズをどれくらいとればよいかということで、この本を買ってみました。 実際問題に対してこの質問に明確に答えるのは極めて難しいと思います。ディープラーニングだともはや…
有限要素法の原理を計数の専門の最初の方で勉強した記憶はかすかにあるのですが,何の授業のどの先生だったか全く覚えていません.ともかくこうして教科書も持っているわけですが,たいして読んだ形跡もありません.有限要素法はかなり高度ですが,微分や積…
この本はかなり以前に鈴木大慈さんがツイッターとかで言及されているのを見て思わず買った本です。まあ想像通り中身も外見もハードな本で、高齢研究者が一人で読む類の本ではありませんでした。 現在私は鈴木さんの理研のラボの客員にさせてもらっていますが…
データ解析の主な対象である実数値ベクトルというのはそもそも空間データですし、画像も高次元の空間データと言えると思います。それゆえ、空間データモデリングという 2Dからせいぜい 4D くらいまでのデータ分析をするという感覚がいまいちわかっていません…
オランダに滞在していた前後に world wide web という言葉を聞くようになり,インターネットに革命が起きるというような雰囲気でした.ただそのころはまだ電総研がネットニュースを電話回線(uucp)で筑波大と通信しあうみたいな時代で,ネットのキャパがどう…
今の深層学習は Pytorch とか tensoflow とかのフレームワークをベースに python でプログラムを書くというのがほぼすべてだと思いますが、当然昔は自分でバックプロパゲーション込みでCで書くというのが当たり前でした。 私の場合、ディープラーニングブー…
ICA がらみでグラスマンとかシュティーフェルとかフラッグとかの行列多様体上の最適化問題の研究をしていた時期があります。接空間上の勾配法だと基本的には制約付き最適化とかなのでラグランジュの未定乗数法の計算とかで私のような素人でもちょっとは計算…
これは統計学の観点から書かれたグラフィカルモデルの本です。線形・ガウスをベースにいろいろ組み立てて、そこで厳密な理論体系を作るというのが統計学の伝統的なアプローチです。一方で、機械学習は線形・ガウスからはみ出したところで仕事をすることが多…
この本はチェコで甘利先生80歳記念の情報幾何学の会議に参加したときに、帰りにプラハのレストランで松添さんに教えていただいた本だったと思います。この本はもともと1947年に書かれた本で、昔の本は確かにわかりやすいですが、やはり現代流の微分幾何の…
高校時代には大学に行くと数学が全く違うものになると脅されていましたが、私の感覚では教養の範囲ではそれほど違うという感覚はありませんでした。εδ論法とかもそれほど突飛な話には聞こえませんでした。ちゃんと勉強すると大変とはいえ、実数とかは体の中…
以前にも一般化線形モデルについて書きましたが、一般化線形モデルというのは定義がややわかりにくいし、わかってもあまりすっきりとはしません。Bregman ダイバージェンスのようにもうちょっと広い概念を含んでいてもいいと思うのですが、確率分布とリンク…
大学のころ微分方程式の問題集として買った本です。改定されていまだに売られているということは結構よい本なのでしょう。前にも書いた通り、線形微分方程式以外は研究上ではほとんど触れ合う機会がありませんが、それ以外にも解ける微分方程式があるという…
以前取り上げた Combinatorial Geometry の Edelsbrunner が Computational Geometry の大家だと思いますが、これは同じシリーズのこの本は情報数理の本棚にあったものを手元に置いておいたものだと思います。 以前も書いたと思いますが、離散数学はパズルを…
Geometry と deep learning というキーワードで検索して買った本だと思います。それほど期待していた内容が書かれていたわけではないですが、deep learning の教科書として洋書にありがちな暴力的なサイズ感でもなく比較的コンパクトでわかりやすく書かれて…
R勉強会なんかが活発だったころは、みなさんがすごくきれいなグラフィックをプレゼンで使われていてうらやましかった思いがあります。この本を買って少しグラフィックの技術を勉強しようとしたものの、結局あまり身につかなかったように思います。 ggplot2 …
線形代数の教科書は本屋に行けば無数にあり、どうしてこんなにあるのかと思ってしまうほどです。それぞれ全然違うことが書いてあるかといえばそんなことはなく、だいたい書かれている内容も似たり寄ったりです。伊理先生のこの本は、それらとは一線を画す個…
Sを使い始めるまでは、逆行列とか固有値とかのプログラムは自分で書いていました。いまではちょっと考えられないようですが、LU 分解の pivotting とか知らなければ一生知らないようなテクニックも必要でした。 そんな中 Numerical Recipe という本が出て、…
なんとなく Amazon とかでお勧めされるままよくわからず買ってしまった本です.この著者の人はなんと産総研の職員らしいです.しかもメディアアーティストという謎の肩書もついています.私とは分野が違い過ぎて全く接点がありませんが,産総研もこういう謎…
今はバージョン管理は git で行うのが主流だと思いますが、以前は CVS を使っていました。使うようになったきっかけは津田さんで、いっしょに論文を書くことになって CVS を教えてもらいました。ただ、実際共著論文をバージョンコントロールで書いたのは津田…
歴史はあるけど弱小な学会というのがあって、OR学会もその一つだと思います。計数の先生方はOR学会に関連する方が多かった印象です。ORという分野はちょっと知らないと何の分野なのかよくわかりません。電総研に入った時は大津さんとかが行動計量学会という…
電総研の情報科学部には,私のいた情報数理,中島さん・仁木さんとかがいた認知科学,山根さん・設楽さんがいた脳機能の3研究室がありました.分野的には情報数理と認知科学は近いはずですが,なんとなく捉えどころがないような感じがしていました.仁木さん…
本棚がわりとスカスカになってきたなと思って,しばらく空けていなかった棚を開けたらまた山のように本が出てきました.四半世紀も同じ居室にいると忘れ去られた持ち物というのがたくさんあるものです. この本は言語関係の本を買っている段階で買ったもので…