toddler’s diary

以前は研究にあまり関係ない雑談・2023年4月から本を通じた自分の振り返りやってます

矢野健太郎「接続の幾何学」森北出版 2004

この本はチェコで甘利先生80歳記念の情報幾何学の会議に参加したときに、帰りにプラハのレストランで松添さんに教えていただいた本だったと思います。この本はもともと1947年に書かれた本で、昔の本は確かにわかりやすいですが、やはり現代流の微分幾何の論文とか本を読む際には素人にはギャップ感があります。

 

以前に金森さんがまだ名古屋大にいたころにカーネル法の集中講義ということで呼ばれていきました。そのときにたぶん松添さんとちゃんとお会いしたと思います。当時まだ名工大にいた竹内一郎さんとかもいらっしゃっていて、講義をする方が緊張するという感じでした。

 

さらに、カーネル法の話は早々に終わってしまったので、残った時間で適当に作った情報幾何の入門の話をこのメンバーの前でしたのも恥の上塗りでした(もちろん学生さんもいらっしゃったのですが)。そもそも大学時代は微分幾何の基礎知識もなくて、接続というのがどういう位置づけなのかもわかっていませんでした。曲率とかは意味は知らなくてもなんとなく名前は知っていたものの、接続という概念は情報幾何でやたら出てくるものいうくらいでした。

 

そもそも計量的なリーマン幾何学だと計量だけ決まれば後は勝手に決まっていくので、接続は決めるものという解説は少ないように思います。名古屋大で講義をしたのはそのあたりがやっとわかりかけたころでした。