toddler’s diary

以前は研究にあまり関係ない雑談・2023年4月から本を通じた自分の振り返りやってます

徳永拓之「日本語入力を支える技術」技術評論社 2012

本棚がわりとスカスカになってきたなと思って,しばらく空けていなかった棚を開けたらまた山のように本が出てきました.四半世紀も同じ居室にいると忘れ去られた持ち物というのがたくさんあるものです.

 

この本は言語関係の本を買っている段階で買ったもので,なんでこの本を買ったのかすら記憶にありませんが,中身を見ると機械学習の話も書いてあって,日本語入力に機械学習がどう使われているかがわかって面白いです.

 

日本語入力については,体感としては昔からそれほど進歩していないように感じます.それだけ日本語入力の技術というのは最初から高いレベルにあったということかと思います.

 

unix とかでは 日本語emacs に egg という組み合わせでかなり便利に使えていましたし,電総研にはその辺りの開発をやっていた人たちもたくさんいました.

 

一方 PC では一太郎の変換部分であった ATOK の性能が高くて,一太郎が使われなくなった後でも ATOK を買ってインストールしたりしていました.ただ,ソフトの更新が面倒になってきたので windows でも mac でもシステムに最初から入っている日本語入力機能を使うようになりましたが,正直 ATOK とかの方が変換の精度が高かったなという印象です.PCの能力も今とは比べ物にならないくらい貧弱だったと思いますが,かなりがんばっていたんだなと思います.あと私は使っていませんが skk で入力するという人たちもいて,それも昔から大きな変化はない気がします.

 

昔から変わらないものを見ると安心してしまうのは歳を取った証拠かもしれません.