機械学習の教科書を聞かれることが多いですが、この本は無難な選択肢だと思います。そもそも機械学習という分野は学問的な体系がまだはっきりしておらず、教科書によって書かれている内容や書きぶりもいろいろ違います。ぱらぱらっと見た感じではこの本は割とバランスがよく、しかもハードカバーは洋書の教科書にありがちな大きな本ですが、pdf 版がダウンロードできるので持ち運びにも苦労しません。
ただし、こういうバランスのよい本というのは今となっては私はあえて読もうとは思わない本になります。自分自身がバランス型の研究者で、きっと自分が書くとこんな感じの構成になりそうですが、それだけに読んでもあまり得られるものはなさそうです。
そんな私も若いころはもう少しとがっていたかもしれません。研究はどうかわかりませんが、複数の人から「昔に比べて性格が丸くなった」というようなことを言われたことがあります。たぶん人見知りと若い時の漠然とした不安感と劣等感を体から放出していたのかもしれません。自分自身のことなのに昔からの違いはそんなに自覚はできていませんが。