この本は MANNA (Int. Conf. Mathematics of Neural Networks and Applications) という 1995 年の会議をベースに作られたもので,甘利先生とかも招待講演で入っています.Patrick Parks という人の逝去を記念もしているようですが,こちらは全くどんな研究者なのかはわかりません.
もともと高校の頃から人工知能に興味があって,ただよく知っていくうちに怪しげな話が多くて,数理でなぎ倒していくスタイルに魅力を感じて甘利研から今につながっているという感じです.これは前にも書いたかもしれません.
修士の時に,伊藤尚志さんから「ニューラルネットをやってるけど,脳に興味があるんじゃなくて数学的に面白いからやってるんだよね」というようなことを雑談の中で言われて,確かにそういう面はあるなと思っていました.
ニューラルネットの数理的な解析に使われる道具もどんどん高度化していって,自分にはついていけない領域に達してもはや引退かと思わせられることもありますが,意外に最近でも新しい切り口や問題に出会って,昔からのやり方でもまだ対抗できることもあるので,もうしばらくは研究者を続けていけそうな気がします.