toddler’s diary

以前は研究にあまり関係ない雑談・2023年4月から本を通じた自分の振り返りやってます

J. Hale, H. Kocak "Dynamics and Bifurcations" Springer 1991

他人から見て私の最も代表的な仕事であるカーネル正準相関分析は結局ちゃんとした論文になっていませんが,学位論文のメインである混合分布モデルの分岐の話もオランダに行っているときに骨格はだいたいできていたものの,それが論文になるまでにかなりの時間を要しました.

 

甘利先生は論文を量産するタイプだと思いますが,甘利研の先輩方はだいたい論文を出すのが遅く,言い訳になりますが私の論文書かない病もその影響を多少なりとも受けていると思います.

 

カーネル正準相関分析の話は至極自明な話に思えましたし,分岐の話はマニアックすぎてどういうストーリー作りをするのかとかが難しい感じでした.共著者の Kappen もそういう印象で,やっとのことで論文を仕上げて,最初に Network という物理の雑誌に出したら門前払いされてしまいました.最終的には Neural computation で甘利先生に救ってもらって掲載になったという経緯です.

 

今日取り上げた本は分岐に関わるもので,以前にも書いたかもしれませんが最初に分岐の話を NC研究会で発表したときに銅谷さんから分岐に関する質問を受けてちゃんと答えられなかったのでこの手の本を買ったと思います.結局のところ全然読めてはいませんが,微分方程式の安定性で相転移を議論するというのは大学院生の頃倉田さんがやっていたことに通じるので,漠然とは理解しているつもりです.そういえば倉田さんもあれだけ優秀なのに論文を書かない人の代表でした.