toddler’s diary

以前は研究にあまり関係ない雑談・2023年4月から本を通じた自分の振り返りやってます

勝部真長(編)「倫理・社会用語集」学生社 1983

専門書だとあまり昔のことが振り返れないので、高校時代に使っていた参考書で手元にあったこの参考書をとりあげます。今の大学入試共通テストに相当するものは当時は共通一次試験という名前でした。私は社会の2科目は世界史と倫社を選択しました。世界史は今の感覚からすると理系で選択するのは無謀という感じもありますが、歴史とかが好きだったので、好きを優先したということになります。結果的に東大は共通一次の配分はかなり小さいので、多少点が低くても問題にはなりませんでした。

 

さて、倫理はある意味思想に関する歴史ということで結構興味が高かったです。ただし、もちろん高校に入るころにはもともと知識は全然なくて、倫理の最初の授業で先生が生徒たちに倫理で知っていることを挙げさせたときに、意識の高い同級生が「イデオロギー」とかなんとか言っていたのを聞いて、私は「なにそれ?」みたいな反応をしたのを覚えています。

 

倫理自体は個人的には面白いと思うのですが、大学時代の原理研とかマルクス主義の同級生とか見てきた結果、基本的には周りを巻き込まずに個人の中に留めておきたいなという気持ちを強く抱きました。研究においても思想的なことを頭に置いて話をする人が苦手というのもこの辺りに理由があります。あと、これもどこかに書いた記憶がありますが、親類関係でやばい宗教にはまっている人がいたり、東京の不動産屋が創価学会員でなんか公明党の大会みたいなところに連れていかれたり執拗に勧誘されたりしたのも負の記憶として残っています。

 

高校の頃何を考えていたのかは薄い記憶の中でしかないのですが、割と覚えているのが、人間は基本的に自分の快楽のために行動しているよな、というようなことでした。ボランティアやほかの人に何かする場合も、基本的にそれを見て自分が嬉しくなるというフィードバックがあってやっているんだと思っていました。割と素朴なその考えは、今になってもあまり変わってはいませんが、自分が嬉しくなるかとは全く別に純粋に利他的に行動できるかというのは、挑戦というには大げさかもしれませんが、自分の行動を決める基準にしている節はあります。それ自体自己満足なのかもしれないですが。