toddler’s diary

以前は研究にあまり関係ない雑談・2023年4月から本を通じた自分の振り返りやってます

H. Edelsbrunner "Algorithms in Combinatorial Geometry" Springer 1987

Edelsbrunner は計算幾何学の研究者なので、この本のタイトルはずっと computational geometry だと思っていました(そのタイトルの別著者本は別にあります)。計算幾何学もふつうに漢字変換すると計算機科学になってしまうし耳で聞くとどっちか区別がつかないです。まあそれはどうでもいい話ですが。

 

卒論で杉原厚吉先生から計算幾何学について多少勉強した程度ですが、パズルのようにアルゴリズムを考える人には向いている学問だと思います。卒論の時は、グラフ構造で立体を記述する方式で、グラフの枝の長さでやられていたところを、枝と枝の角度を入れたときに構造が(局所的に)一意に定まるための条件とかを研究しました。単にワンアイディアだけですが、それに至るまでには知識も発想力も足りなくて苦労した記憶はあります。ただ、どのように解決していったかという記憶はもはやありません。

 

ほかの同級生がいろいろプログラムとか書いて地道にやっていたのに、私は悶々とはしていたものの、結局作業的にはほとんど何もせず、遊んでばっかりいる中で、ワンアイディア思いついて卒論を書きましたが、その後今に至っても研究に対する取り組み方はあまり変わってはいない気がします。証明とかもちゃんと書かず、数学科の学生のようなかちっとした論文を書くこともできないまま年月が経ってしまいました。

 

Edelsbrunner は当時からいろいろなところで名前を聞きましたが、最近トポロジカルデータマイニングがらみでまた名前を聞くようになり、学術変革「データ記述科学」の平岡さんのつてで京大にもしばらく滞在されるということで直にお話を聞く機会もあるかもしれません。