toddler’s diary

以前は研究にあまり関係ない雑談・2023年4月から本を通じた自分の振り返りやってます

福田拓生,泉屋周一,石川剛郎(編)「特異点の数理 1~4」共立出版 2001

本棚でかなりのスペースを取っていたこの本をようやくとりあげます.ほとんど読んではいませんが,経年劣化で背表紙が日焼けっぽくなっているのが積読の長さを物語っています.この4冊のシリーズは,渡辺さんが特異モデル関係でばんばん論文を出し始めたころに勢いに任せて買ったものです.

 

この本の序文の最初の方には,ターゲット層として高校生も入っていますが,さすがに普通の高校生に読むのは無理でしょう.しかも一般の数学書ではなく,特異点に偏った内容なので,これをがっつり読むというのはなかなか大変です.文学とかであれば分厚くても,中身が難しくても,わからないところは適当に飛ばしてもなんとか読み切れますが,数学書というのは途中わからないところをスキップするとその後全部わからないという構造になっていて,なかなか拾い読みとかはできません.

 

さすがにその辺りは多少配慮があって,各巻の最初は一般的な数学の入門事項となっていますし,mathematika を使った描画を使ってイメージしやすいようにはなっています.まあ老後の楽しみとして取っておくのはありかもしれません.