toddler’s diary

以前は研究にあまり関係ない雑談・2023年4月から本を通じた自分の振り返りやってます

千々岩健児(編)「機械製作法通論 上下」東京大学出版会 1982

機械製作法通論という講義が存在していたことは覚えていますが,実際にその講義を受けたのか,受けたとしても中身がなんだったのか,それら一切を覚えていません.この単位の試験についても全く覚えていないので,未受験でスルーした可能性も高いです.そのかわり,この上下巻の立派な教科書が手元にあるというのはなんとも不思議な感覚です.

 

大学では教科書というものが一応指定されていて,ちゃんと金銭感覚のある学生なら古本屋を漁るか,本当に買うべきかどうかを考えるのでしょうが,私はあまり考えることなく普通に生協で買っていたように思います.まあ,こうした専門書はそういう風に売れなければ,大変な思いをして書いた先生方は報われないでしょうし,出版社としてもただ普通に本屋に並べているだけでは全く元がとれないということだったと思います.

 

機械製作というのは,不器用な自分にとってはあまりいい思い出はありません.これはすでに書きましたが工作系はすべて苦手で,それもあってコンピュータのバーチャルな世界,つまり,不器用でも動くし,失敗してもやり直す世界に進んだのだと思います.

 

一方,そうした自分の考え方に対する反省点としては,自分が苦手ということに閉じずに,そうしたものづくりが得意な人に対する嫉妬や羨みといった感情から,なんとなく敵意のような態度をとってきたのではないかという部分です.この本の記録でも,ロボット研究者なんかに対する言明は自分で読み返してもちょっと冷静さにかける部分があるなあと思います.