toddler’s diary

以前は研究にあまり関係ない雑談・2023年4月から本を通じた自分の振り返りやってます

鈴木譲「ベイジアンネットワーク入門」培風館 2009

大阪大学の連携大学院(数学科)には梅山さんを引き継いで年に1回特別講義のような形で何年かやらせていただきました。

 

数学科だと特に学生さんはかっちりした定義・定理証明という感じで話さないとピンとこないんだなということを学びました。まあそれを徹底してトレーニングすることで、穴のない証明が可能になるのだとは思いますが、ほかの学問との乖離が激しくなっていくような心配をしてしまいます。

 

数学科にまつわるエピソードは懇親会とかでいろいろ伺うことができて楽しかったです。素数の逆数の和が実はわかっている素数だけだと4にも到達しないという話もこのとき仕入れたネタです。あと、福水さんと京大の数学科で同期だった先生(名前は失念しましたすみません)が、福水さんは同期の中でもむちゃくちゃ優秀で、企業に就職したのでみんな驚いたというようなお話も聞いて、やっぱりすごい人なんだなということを認識しました。まあ結局優秀な人はどういう道筋をたどっても行きつくところに行けるんだなということだと思います。

 

そんな数学がちがちの先生方の中で、鈴木先生や藤原先生は情報系に近いということで、特に懇親会で仲良くさせていただきました。

 

鈴木先生は、以前も紹介した GAの輪読をしているときに、 Joe Suzuki という人が論文を出しているがどんな人だろうという話題になっていて、情報理論のコミュニティとかもあまり知らなかったので、ベイジアンネットワークがらみの話で IBIS とかでやっと認識できたという経緯です。

 

阪大ではその後、狩野裕先生に御指名いただいて、集中講義をやりました(これは基礎工だったと思いますが)。レベル的に中途半端でそんなに易しいわけでもなく、かといってとんがった話でもいないということで、集中講義自体はあまり反響はよくなかったのですが、このときも基礎工に移られた鈴木先生にいろいろサポートしていただいたり、個人的に飲みに連れて行ったりしていただきました。集中講義の時は、レポート採点とかでいろいろやらかして狩野先生にご迷惑をおかけしたのは今でもちょっと心の傷になっています。

 

藤原先生は、甘利研にいらっしゃいましたが、私が修士のときとは微妙にずれていて重なりはなかったのと、量子情報幾何という超絶難しそうなことをやられていてちょっと敷居が高かったのですが、ご本人はむちゃくちゃ気さくな方で、阪大数学科に行ってちょっと緊張している私にも親しくしていただきました。