toddler’s diary

以前は研究にあまり関係ない雑談・2023年4月から本を通じた自分の振り返りやってます

村田昇「入門 独立成分分析」東京電機大学出版局 2004

これまでも何度か村田研がらみの話を書いてきました。

 

村田さんが旧南雲研から吉澤先生や池田和司さんとともに甘利研に移られたのは私が修士を出た後だったので、直接の接点はほとんどありませんでした。

 

ただ、私の正則化でノイズ加える話とかウォッチをしてくださっていたり、樺島&フレンズに誘ってくださったりして、少しずつ親しくさせていただくようになりました。

 

日野さんが村田研に入られたころから本格的に共同研究をさせていただくようになりました。日野さんとはたぶん村田さんと早稲田の本庄キャンパスに行って太陽光発電の見学をしたのが最初だったかと思いますが、その後ご家族ぐるみでおつきあいさせていただき、台湾・ハワイ・シンガポールでもご一緒しました。筑波大に移られてからつくばでお会いする機会は意外に少なかったですが、その後、統数研に移って拾っていただくことになるとは、つくづく縁を感じますし、ありがたいことだと思っています。

 

村田研では、日野さんに次いで園田さんも企業からの博士課程進学ということで、それが一種の伝統になりつつあります。そのあとの有竹さんも同様で、やはりそういう経歴を辿った人は覚悟ができているという感じがします。博士課程のみなさんをはじめ、赤穂会でご一緒した若くて元気のよい方々といっしょに共同研究させていただいたり飲み会でお話したりというのは、すごく刺激になりました。

 

本の話を全く書きませんでしたが、村田さんの独立成分分析の本が私にとってはいちばん密度の濃い本だと思います。Hyvarinen さんの本はちょっと長いし、数理モデルとしてのICAの解説としては冗長な気もします(もちろん人によってはその冗長な部分に興味があるという方も多いのでしょうが)。

 

なお、入門と書いてありますが、福水さんの本と一緒で、一般的なイメージでの入門とは異なっています。入門というタイトルだと研究予算によっては買うときに難色を示されることがあるというのはなんとかした方がいいと思います。