toddler’s diary

以前は研究にあまり関係ない雑談・2023年4月から本を通じた自分の振り返りやってます

平岡裕章「タンパク質構造とトポロジー パーシステントホモロジー群入門」共立出版 2013

新学術領域科研費スパースモデリングの最中に、桑谷さんを中心として東大地震研共同研究という予算はほとんどないけど楽しい集まりに参加させていただきました。公募班にいた長尾さんが受け入れで、その後上木さん、吉田さんをはじめ、地学界の重鎮である鳥海先生とかともなかよくさせていただいています。その主な場は地震研から根津駅方面にあるクラフトビールのお店で、何度も貸し切りで懇親会をやりました。日野さんのご家族も招いて日野さんの誕生日会をやったのもついこの前のようです。

 

その後、NEDO プロで電総研出身で現早稲田大の一村さんという方のお誘いで材料科学のデータ分析に足をつっこみ、村田さんも巻き込んでディープラーニングを使った顕微鏡画像解析とかをやりました。NEDOではできませんでしたが、その後、そこで知り合った企業と始めたのがパーシステントホモロジー(PH)を使った解析です。PHについてはその少し前から聞いていて、この平岡さんの本で勉強しました。

 

ただ、この本は必ずしも読みやすい本とは言えないです。数学科的な書きぶりでホモロジーの教科書のような話が半分近くあって、後半でたたみかけるようにPHの話をつっこんで、おまけのようにタンパク質の話が出てきます。数学科の学生なら前半の話は知っているし、そうでない人にとっては前半の書きぶりはわかりにくすぎると思うので、誰向けに書かれた本なのかという感じはしました。

 

さて、そんなおり、地震研共同研究で知り合った鈴木さんから、平岡さんが新しい科研費プロジェクトを立ち上げるので公募に出しませんかという話をいただきました。それが今走っている学術変革「データ記述科学」で、私は予算はいらないので鈴木チームへの協力者という形で参加させていただいています。ほかの計画班には福水さんや河原さんなど知っている方々もいます。領域会議とかで平岡さんともはじめて少しお話をさせていただいた程度ですが、第一印象としてはさすがにいろいろな研究を主導されている感じでリーダーシップがある感じです。

 

鈴木さんとは最初に地学の学会でハワイでお会いしてPHの発表を聞いて面白いと思っていたのですが、その後も草津の合宿などでご一緒しました。waku2 as life という人生のわくわくを追及するという取り組みをされており、私にはできない研究スタイルを貫かれていて尊敬します。話を聞いているとどんどん妄想がふくらんで楽しいです。