toddler’s diary

以前は研究にあまり関係ない雑談・2023年4月から本を通じた自分の振り返りやってます

兵藤申一「科学英文技法」東大出版会 1986

子供のころから本の虫でしたが、自分で作文したり話したりするのは当時から今まで一貫して苦手な作業です。母語である日本語ですら苦手なので、英語は言わずもがなという感じです。

 

ただし、研究者である以上日本語も英語も、そして作文もコミュニケーションも必須の技術ということになります。英語に関して記憶に残っているのは、東大に入学したころ、英語のテキストをクラスのみんなで分担して翻訳するということをやったのですが、私なりに苦労した和訳を「ひどい訳だな」と一刀両断されたことです。そんな私がビショップ本の翻訳に関わったりしたのも不思議な感じです。

 

苦手を克服するのに結構いろいろな英語関係の本は買いこみましたし、電総研時代には職場の補助で研究支援センターとかでやっている研修や AEON に通ったりとかいろいろやりました。それでかなり昔ですが toeic で 900 点台に到達してとりあえず満足して、嫌いな英語はそれ以降あまりやっていません。

 

コミュニケーションについてはもはやどうしようもないくらい嫌いで海外の学会に行ってもできるだけ英語は避けるという体たらくです。もし今私が学生だったら先生に叱られるレベルだと思います。

 

まあともかく作文はできるようにということで、かなり最初のころに買ったのが兵藤先生のこの本で、かなりお世話になりました。選んだ理由としては、兵藤先生は私が計数にいたころ、(兄弟学科である)物理工学科の現役の先生だったというのもあります。

 

まあ難しいことは全部忘れましたが、とにかくシンプルに短文でロジックを組み立てることに注意すればなんとか形になるということは身に着きました。結論を最初に書くというのはそれまでの自分にはなかった重要な視点でした。英語力は勉強していないのもあって低レベルなまま止まっていますが、同様のスキルは日本語にも通じるものなので、日本語の作文力が多少上がって解説とか本を書くときには役に立ちました。書くときに七転八倒することはあまり変わりませんが…