toddler’s diary

以前は研究にあまり関係ない雑談・2023年4月から本を通じた自分の振り返りやってます

井上ひさし「偽原始人」1979

今日は一般書モードです。

この本は、以前に書いた小学校5・6年の担任をしてくださった佐藤先生が授業で朗読してくださった本で、とても面白くて自分でも購入しました。

昔の小学校は時間に余裕があったのか、先生の雑談とか勉強でない時間がいっぱいありましたね。今は中学でもお受験が普通の時代ですからそんな悠長なことはやっていられないでしょうか。

 

私はたぶん発達がそれなりに遅い子供で、おねしょや寝るときの指吸いが小学校になっても治りませんでした。後に竜馬がゆくを読んでだいぶ救われた気持ちになりました。

ぼーっとした性格で、小学校低学年まで住んでいた尾張旭市の通学班では、当時やたら道端に落ちていた犬の糞を踏んでは「うんこ踏み」とあだ名されるほどでした。小学校では、なぜかいきなりびんたしてくる同級生がいて、彼が引っ越したときにはほっとしました。しばらくして1度小学校に顔出した時には、自分がやったことはあんまり覚えていない感じで、いじめっ子というのはだいたいそんなもんだなと思います。

 

小学校4年のときに家の事情で急遽名古屋の小学校に転校することになりました。仲の良かった友達とも突然の別れでした(その後、不思議な縁で二人ほどそのころの友人と連絡が取れたという奇跡のような話もあります)。人見知りの私はかなり不安でしたが、同じクラスになった江島君という子が声をかけてくれてなんとか都会の小学校にもなじむことができました。

 

成績もだいたいほとんどの教科が3とかで、ぱっとしませんでしたが、5年生に佐藤先生になってから、少しずつ成績が上がっていきました。佐藤先生も転任してきたばかりで、陶芸とか前例のないことをいろいろやって、ほかのクラスの親御さんとかからクレームとかがあったとかいう噂も聞きましたが、それまで微妙だった小学校が無茶苦茶楽しくなりました。

 

さて、この本は東大に入るように家庭教師をつけられた小学校の主人公がいろんな知恵を使ってさぼったり先生を出し抜いたりする痛快な話ですが、このころにはまさか自分が東大に入るとは思いませんでした。でも、権威に対する反骨心のようなものはこのころ芽生えたように思います。