toddler’s diary

以前は研究にあまり関係ない雑談・2023年4月から本を通じた自分の振り返りやってます

篠本滋「情報の統計力学」丸善 1992

昨日書いた樺島さんの師匠である篠本先生の本で時系列的にはこちらが先です.

 

バブルもはじけ,第2次ニューロブームもそろそろ終わりという時期に書かれた本で,シミュレーテッドアニーリングの話とかボルツマンマシンなど当時流行っていた話題を思い出します.樺島さんの本とは違って,数式は最小限という感じですが,篠本先生らしく本質を突いた巧みな説明で一気に読める本だと思います.

 

篠本先生は私が修士の時にも一度樺島さんと甘利研に来られた記憶がありますが,個人的に知り合いになったのはかなり後の話です.というか,どういうきっかけで知り合ったのか全く覚えてません(笑).最近ずっとお会いできていませんが,なんか親しくさせていただいています. あと,ここには書けませんが最近思わぬつながりが発覚して驚愕しました.

 

無茶苦茶ユニークな先生で,京大を退職されたときの記念イベントの映像とかが Youtube で見られると思うので是非見てもらいたいです.情報統計力学とかについては樺島さんたちに引き継がれたという感じなのか,その後は神経スパイク解析など,より脳科学に近いところで研究されています.

 

この本でも,COFFEE BREAK というコラム的な記事の文章を読むと,篠本先生の人となりが垣間見えると思います.