toddler’s diary

以前は研究にあまり関係ない雑談・2023年4月から本を通じた自分の振り返りやってます

V.V.ニクソン,I.R.シャファレヴィッチ「幾何学と群」シュプリンガーフェアラーク東京 1993

この本も電総研に入って3年ほどして買った本で,帯についている「欧米ベストセラー」という踊り文句につられて買った本です.原著がロシア語で,しかも数学の本でベストセラーってどういう感じかというのが想像もつきません.訳者の根上先生という方も書かれていますが,時代はソ連からロシアに変わった時代でした.

 

そういえば Vapnik や Chervonenkis といった機械学習の有名人もロシア出身でした.日本ではこのレベルの数学書がベストセラーになることは少なくともいままではありませんでした.産総研の中にいてさえも,数学を使った研究というのは何やら難しいことをやっているという目で見られていて,中身の怪しいアピール力が強くて口のうまい人が主導権を握っているというようなことが往々にしてあります.

 

なので,研究所の中でまともに評価されるということはたぶん産総研の理論系の人たちはあきらめている感じはします.