toddler’s diary

以前は研究にあまり関係ない雑談・2023年4月から本を通じた自分の振り返りやってます

R.A.ジョンソン,D.W.ウィッチャン「多変量解析の徹底研究」現代数学社 1992

電総研に入って研究室で行われている多変量解析の話についていけなかったので何冊か買った本の1つです.翻訳さえよければ訳本の方がクオリティの高い教科書が多いような気がするのは仕方のないことでしょうか.

 

電総研に入ったときは室長の大津さんが個室で,ベテラン勢の宮川さん,三島さんが一つの部屋,そして私は6人部屋の一角でした(新入りなのに筑波山の見える一番いい席).カナダに行っていた栗田さん,通産省に出向していた麻生さんはほぼ不在で,後に室長になる梅山さんと歳の近かった関田さんが同室でした.1年後に田中さんが入ってきて同室になることになります.そのほか超能力研究をしていた猪俣さんは別の階の個室でしたので当初は全くお会いすることはありませんでした.その後本村さんや藤木さんが入ってきて多少の部屋の移動はあったものの,入所してから34年間,ずっと同じフロアで過ごしてきたのでまさに地縛霊といった感じで棲みついています.

 

私が電総研に入って最初にやったのは,部屋の模様替えで,居室や計算機スペースの什器なんかの配置をデザインして手配する仕事でした.そのときに購入した机やキャビネットは30年以上経った今でも居室で使っています.

 

昔は研究室の秘書さんが朝お茶をいれてくださり,10時と3時にはお茶の時間でおやつを食べながらソファに集まって雑談するという毎日でした.毎月室員がいくらかずつ出し合って秘書さんがお菓子を調達してきてくれました.秘書さんにお茶を入れてもらうとかお菓子を買いに行かせるとか今では考えられない前時代的習慣ですね.

 

秘書さんについていえば,研究者はいなくても困らないが秘書さんはいないと絶対に困るという存在でした(これは今でも変わりません).基本的に事務仕事が苦手&嫌いな研究者たちは自分たちでは事務手続きが全然できません.秘書さんは日常の事務をこなしてくれるだけではなく,微妙な案件については相談に乗ってくれたり,各部署に問い合わせをしてくれるというすごく頼りになる存在です.

 

情報数理の秘書さんはかなり長く勤めていていただいた方が多く,私が研究グループ長をしていた間はずっと一人の秘書さんが勤めてくださいました.いろいろな研究機関では非常勤職員の雇止めなどが問題になっていますが,産総研は比較的無期転換に関して前向きなのでそれはいいことだと思います.