toddler’s diary

以前は研究にあまり関係ない雑談・2023年4月から本を通じた自分の振り返りやってます

山崎弘郎、石川正俊(編)「センサフュージョン」コロナ社 1992

私のしてきた仕事のいくつかは複数情報源からの情報統合に関連があります。マルチモーダルとか、この本のタイトルにあるようなセンサフュージョンというようなものです。前にも書いた、なぜか自分の代表的な研究になっているカーネル正準相関分析なんかもその一つですし、独立成分分析をマルチモーダルにした拡張とかも梅山さんからヒントをもらって研究しました。

 

RWC の頃は、音声の速水さんや画像の長谷川さんなんかといっしょにマルチモーダルの研究をして、音声と画像の両方を与えて混合分布でモデル化して概念形成するというようなこともやって博士論文のネタにもしました。

 

情報幾何で次元圧縮して転移学習するみたいなのもたくさんのセンサ情報の統計量の統合というイメージです。

 

この本の編者の方々は計数の中でも計測コースの著名な先生方ですが、山崎先生は回路学の講義を受けた気がします。単位を取ったかどうかは定かではありませんが。自分は数理にいたので、計測の先生方とは関わりは少し薄いかなと思いますが、この両先生以外にも著者には中野先生や阪口豊さん、あと阪大の浅田稔先生なんかも入っています。

 

また、今見返すと産総研のメンバーがたくさん入っていて、個人的に面識のあるだけでも赤松さん、西田さんがいます。この本は科技庁のプロジェクトのまとめのような本みたいなので、そのプロジェクトに入っていたということでしょう。