電総研に入ってそれほど経っていないこの本を買ったと思いますが,自己組織化とかで形の形成のメカニズムに興味があったのだと思います.この本を見返すと,形の形成メカニズムのほか,形の記述とかいろいろな面白い話が載っています.
形の記述というと最近はパーシステントホモロジーなんかが注目されていて,平岡さんの学術領域だったりに顔を出させていただいたり,企業との共同研究なんかでも勉強していますが,それはそれで大変なので,この本にあるようないろいろなアプローチが本来は研究されるべきなのではないかと思います.
RWCの頃に上坂先生が参加されていた勉強会で確率的知識の獲得と利用ワークショップというような名前の集まりを定期的にやっていました.主力メンバーは大津さん,麻生さんなどで,それ以外にも今は大先生となられて活躍されている方々が結構参加されていました.伊庭さんとか,当時NECにいた竹内純一さんとかも常連メンバーでした.私はまだ駆け出しで末席で参加してべんきょうさせてもらっていた感じでした.そのいつかの会合で,上坂先生が曲線の記述をするのに曲線のフーリエ変換のような話をされていて,ちょっと記憶に残っていたのですが,この本を読むとその研究が紹介されていて当時のことを思い出しました.