toddler’s diary

以前は研究にあまり関係ない雑談・2023年4月から本を通じた自分の振り返りやってます

浅野 孝夫「情報の構造 上下」日本評論社 1994

浅野先生は直接の面識はありませんが計数の先生方、特に伊理研関係の人とはつながりが強いので名前はよくお聞きしていました。

 

この本はデータ構造とネットワークなどの離散アルゴリズムの話がまとめられています。学生の時もスタックとか FIFO とか基本的なものはやっていましたが、ヒープとかは名前くらいしか知らなくて、栗田さんがそれを使った論文を書いていたのでちゃんと知りました。こういう特別なデータ構造を使うことで計算量を節約できたりするのは結構面白いと思っていましたし、プログラミングをしているなという感覚を味わえます。

 

今の機械学習のプログラミングはほぼライブラリの読み出しとか、データの前処理、可視化とかで、いわゆるプログラミングスキルが生きる場面は少ないように思います。それでも超大規模なデータだといろいろな工夫が必要になってきますが、普通の統計とか機械学習の講義ではその辺のことは教えません。

 

これに限らず機械学習はかなり横断的な知識が必要になるのでたくさんできているデータサイエンスの学科のすべてでそれがカバーできるかどうかがかなり心配な面はあると思います。