toddler’s diary

以前は研究にあまり関係ない雑談・2023年4月から本を通じた自分の振り返りやってます

竹内啓「歴史と統計学: 人・時代・思想」日経BPマーケティング 2018

大学入試で世界史を選択した程度には歴史というものが好きなのですが、淡々とした史実というよりはそこにのっかっているドラマが好きなのだと思います。なので、たぶん歴史学という観点からすると邪道なのだと思います。

 

この本は統計学歴史学という観点で竹内啓先生が書かれた本格的な本です。統計関係のことを仕事にしているうえで、歴史についても知っておく必要があると思って購入しましたが、あまり面白いとは思えませんでした。これは上に書いたように、正しい歴史を書こうとされているのがドラマ性という点で私には物足りなかったのと、そもそも人口統計とか数を数えるような統計は、統計学の中でも私がもっとも興味の薄い部分なので、特に最初の方の話は退屈でしかありませんでした。

 

自分の研究という観点では学術的な客観性をすごく重要視するのに、このような感想をもつのは首尾一貫していない気もしますが、私の中ではどこかに一線があって、そこから内と外で全く考え方が違う部分があるように思います。

 

また、統計学でも、その使われ方というよりは、数理統計に表れる面白い数学的な構造に興味があるというのはすごく狭い部分なのかもしれません。