toddler’s diary

以前は研究にあまり関係ない雑談・2023年4月から本を通じた自分の振り返りやってます

F.シャトラン「行列の固有値」シュプリンガー・フェアラーク東京 1993

多変量解析や機械学習の解析でつきものなのは行列の固有値で、以前取り上げたランダム行列の固有値なども強力なツールです。この本はそのような行列の固有値の性質や計算法など固有値に特化した本になっており、もともと英語版は持っていたのですが、日本語の本も研究室にあり今は自分の手元にあります。

 

さて、この翻訳をされたのが伊理正夫・伊理由美の両先生です。両先生とも計数の出身で1年違いということは学生の頃から知っていて、当時計数の図書館には過去の卒論もあったので両先生や、甘利先生など有名人の卒論を閲覧して(中身はわかりませんが)楽しんでいました。卒論が伊理研で、伊理正夫先生のお宅に伺ったときに伊理由美先生がいらっしゃったかどうか全く記憶には残っていません。

 

そもそも計数には女子学生はほとんどいませんでした。と書いて、それよりも教養の時のクラスには一人も女性がいなかったなということを思い出しました。男子校出身者が多かったので、彼らにとっては全く違和感はなかったかもしれません。私の出身の千種高校は共学でしたが、理系ではやはり女子は男子の半数くらいでした。

 

今どきは性別に関する話を書くといろいろ問題もありますが、一方で理系の女子学生や女子研究者を増やすというようなのはありますね。

 

さて、計数のうち数理の同期には2名の女子がいましたが、専門だと必修の授業でたまに会う程度で私はほとんどつきあいはありませんでした。甘利研では少し下の後輩に中村真理さん(今は姓は変われていると思いますが)がいて、卒論だと思いますがバックプロパゲーションのプログラムの指導をした記憶がかすかにあります。彼女は電総研に入られたので、最初の頃少しお話する機会がありましたが、その後分野が分かれて勤務地も変わられたのでそれ以来30年くらいお会いしていないと思います。