toddler’s diary

以前は研究にあまり関係ない雑談・2023年4月から本を通じた自分の振り返りやってます

志賀徳造「ルベーグ積分から確率論」共立出版 2000

ルベーグ積分については電総研に入ってから勉強しました。計数の解析数理工学は私の代では馬被先生が微分方程式の安定性とかの講義をされて、私の下の代ではルベーグ積分関数解析の話などをやったということを聞きました。

 

ルベーグ積分は確率関係の論文や本を理解するためにいろいろな本で少しずつ積み重ねたという感じなので、特にこの本で集中的に勉強したという本ではありません。

 

そもそも自分自身では測度論が必須となるような論文は書いたことがないので、基本的には読む一方です(ガウス過程の論文を書いたときは本当はちゃんと書いた方がよいかなとも思いましたが)。数学だと測度論的な前置きはもはや枕詞のように使われているので、書いている方々もそれほど意識せずに書いているのだと思いますが、慣れていない読者にとってはいきなり出鼻をくじかれるような気持になります。

 

2000年ころにノンパラメトリックベイズが出てきたころは、それほど自明でない無限が関わる確率論を理解しておく必要があって、その頃ちゃんと勉強したように記憶しています。とはいえ、細かいことは全部忘れました。まあこの辺は一度ちゃんと勉強して数学的に際どいところを見極めて安心するための内容で、自分の理論でバリバリ使うというような性質のものではないように思います。