東北地方太平洋沖地震に伴う原発事故について無意味な風評が広まっているので一応メモしておく.
知識のない人と話をしていると,ともかく知識がないというだけで不安になっている気がする.
ともかく正しい知識と情報から合理的に判断するということが大切.
言うまでもなく何もなくても我々はある一定の放射線を受け続けており,海外旅行で航空機に乗ったり,レントゲンやCTを浴びるとはるかに強い放射線を浴びることになるので,常にそれとの比較でものごとを解説する必要がある.
(ちなみにNHKで解説している水野解説委員は自分の出身高校の先輩らしい)
追記:身近なものでもっと放射線を出す物に「温泉」がある.有馬温泉などでは通常時の40000倍の放射線が出ているらしい.http://club.pep.ne.jp/~tsunoda/housyasen.html
まず放射線と放射性物質の区別が大切.
直接体に被害を及ぼすのは放射線だが,ある意味放射線は一過性のものなので基準値以下なら全く問題ない.
一方,放射性物質は体に取り込むと体内で放射線を浴び続けることになるので総量が大きくなるのが問題.
現在のところ水素爆発等で多少の気体の放射性物質が避難区域の20kmぐらいの範囲内で広がった以外はとりあえず問題のないレベル.
放射性物質も気体とかは半減期が短いのですぐに放射線量が低下することにも注意.
次に,避難区域より離れたところでも不安を募らせている人が多い.
下記のサイトに測定結果が出ているので心配なら見ればよいと思うが,現在のところ全く問題ないレベル.
http://www.aist.go.jp/taisaku/ja/measurement/index.html
3/15のお昼頃たぶん風向きの関係で少しだけ高いが,(それでもほとんど無視できるレベルで)現在はほぼ地震前と同じオーダーの平常レベル. たとえば3/19日の測定値では1時間あたりの放射線量はX線検査で浴びる量の1/10000程度.
もちろん,だからといって全く安心というわけではなく,今後の情勢次第ではいろいろ変化するわけだが,最初に書いたように正しい知識と正しい情報で適切な対応することが大切.(東電の初期対応の問題とかそういう責任問題は事態の収拾以後に議論されるべき)
これは原発に限らず,物の買い占めなど一般の事象についても同様である.
発がん性という意味では,今回原発の近くで少々多めに被爆した人より,たばこを吸う人とかそういった人の近くにいて副流煙を吸う受動的喫煙者の方がよっぽど高い. 今回の地震では若くて元気のいい人たちが社会のためにいろいろ尽力していて頭が下がる思いだが,余計な心配をしている暇があったら少しでも役に立つことをしたらどうかと思う.