toddler’s diary

以前は研究にあまり関係ない雑談・2023年4月から本を通じた自分の振り返りやってます

清水 良一「中心極限定理」教育出版 1976

統計や機械学習など多くの理論的研究において、中心極限定理に代表される concentration inequality は強力なツールとして今も昔も使われています。とりわけ中心極限定理は、よくわからない分布でも足し合わせることで正規分布に従うということで、正規分布の性質も合わせて使うことができる便利ツールです。修士の時に計算した連想記憶の記憶容量とかでも大活躍しました。

 

というわけで、この本はその中心極限定理を主人公にした本ですが、結局自分が使っている中心極限定理はいちばんシンプルなものなので、この本を参照してさらに理論を深めるというようなことはできませんでした。

 

著者の清水先生は赤池先生の後に統数研の所長に就任された方ですが、残念ながら赤池先生はもちろん清水先生とも直接の面識はありません。その次の北川先生とは、JSTの委員会でお話しする機会があり、また、最近書いた応用基礎としてのデータサイエンスの閲読もしていただきました。それから樋口先生、椿先生と所長がバトンタッチされて行って、樋口先生とはこのブログでも何度か登場しているように拘留させていただきましたし、椿先生は私が学部生のときの4講座広津研の助手をされていて(先生は当時の私のことは認識していないと思いますが)、その後クロスアポイントメントの際には藤澤先生を介してではありますが、多大な理解をいただいて実現させることができました。