toddler’s diary

以前は研究にあまり関係ない雑談・2023年4月から本を通じた自分の振り返りやってます

C.R.ラオ「統計的推測とその応用」(新装版)東京図書 1986

計数の修士では統計学輪講という単位がありましたが、私はその時間帯にバイトを入れていたのでその単位は取りませんでした。今となってはおそらくすごいメンバーで構成されていたと思われますが、当時は統計学にはさらさら興味がなかったので、特に気にすることもなくバイトにいそしんでいました。

 

そのバイトというのは、同級生の中山泰一君経由で紹介してもらった専門学校で、今はもうないみたいですが英進情報処理専門学校と国際観光専門学校というところでした。前者は情報処理技術者試験資格向けで、後者は観光業とかでPC使って事務処理をすることが目的でしたが、プログラミングとか結構マニアックなことを教えていたような気がします。活気のある学生さんたちと楽しくわいわいやっていたのを思い出します。この前古い手紙を整理していたらバイト仲間の先生からのハガキが出てきて懐かしかったです。

 

統計学や多変量解析については、電総研に入ってから、大津さんの研究報告では不足している知識は研究室の書棚にあった Wilks の mathematical statistics とかで勉強していましたが、日本語で読んで比較的長く愛読していたのがこのラオ(もはや歴史上の人物としてあえて先生はつけませんが)の翻訳本でした。

統計業界とは離れて過ごしてきたのでラオとは全く接点はありませんが、この本にはお世話になりました。

歴史上と書きましたが、ラオはまだご存命で、Wikipedia によれば1920年生まれなので100歳を超えていらっしゃる長寿のようです。Cramer-Rao とか Rao-Blackwell とかの統計学の超有名な定理を知るのはこの本を知ってからかなり後の話になります。